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あとがき&予告
長い文章を丹念に読んでいただいてありがとうございました。
2007年の前半に書いた物語です。

あれは何年前になるでしょうか?
いつものように車を運転し、どこかからの帰り道でした。
人のあらゆる苦しみの奥にありありと存在するこの核はなんだろう?
とぼんやりと想いながらハンドルを握っていました。

その時、胸にそれが核として結晶したのを感じました。
実際にそれにそっと触れてみました。
そのとき、その名を直感し、ただ茫然としたのを覚えています。

そしてそう間を置かず、やはり運転中
突然前ぶれもなく感情の奔流が、ダムが決壊するようにほとばしり出ました。

“高い高いところ”から落ちた者か、もしくはその時一緒にいた者のものか、
張り裂けんばかりの哀しみが押し寄せて来て、知らずに嗚咽していたのです。
まるでわたしがその者であるかのように。
それは不思議な現象でした。自分には心当たりのない感情でした。
けれどもたいへんリアルでした。

わたしのつたない人生の経験にはなくとも
それはある、“まごうことなきありありとした事実”でした。
そのような強烈な体験は後にも先にもなく
やがてこのことは書き現すことになるだろうという予感だけはありました。
それがこのライト・ゲートの始まりです。

車というのは不思議な空間で、あの物理的速度と、流れゆく空間、ひとりであること、
などが絡み合い、時として考えて出てくるようなものでない
そういった予想もつかない想いにとらわれることがあります。

 ・・・・・

本文にもありますが、言葉は表現するものを氷山とすると
その氷のひと粒の原子にも満たないことを痛感させてもらっています。
だから一冊の本ほどの言葉を連ねてもほんとうはここにあるものを表現しきれない。
でも、だからこそ、きっと書くのでしょうね。

言葉だけじゃとうてい世界は救われない。
それは多くの創作者を虚無感に陥らせるかもしれません。
ですがむしろ、日常の人と人との会話や行動では
ここに感じる“それ”をとうてい表現しきれないという
その絶望の深さにやむにやまれず書かされるようにも思います。
たったひとつのことを言い表すために百万語を要する。
それはイコール書く者の業の深さでもあるのでしょう。


人のために生きろと言葉でいうのは簡単です。
でも多くのひとがその使命を果たしたくて果たせないことに苦しんでいる。
人を憎んでいるのでなく自分を憎みながら、そのからくりの本質に気づかずに、
また、自覚しながらも、あらゆる凶行が今まさに生まれています。

人は心の底からの絶望とそれに心底浸み渡る感動によってしか
変われないのかもしれません。
でもそんな<他人事でない>ありありとした感動がひとを変えることは真実。
実際にわたしの意識を変えた感動をありとあらゆる言葉によってつむぎたい。
人生はあまりにも短い。苦渋も人を変えるてこですが、それだけで終えるなんて、
生まれたいのちに申し訳ない。世界は涙が出るくらい美しくもあるんだから。

そしてなんびとにも侵しがたい領域、
それだけは神すら手をおつけにならなかった偉大な自由意思。
それを創造に含んだその大いなる絶望であり、希望である営みの前に膝をつき
合掌せずにはおれません。

 ――――――――――

9月5日から新しい連載がスタートします。

アドレスは当日お知らせします。


『Island アイランド〜明けの島〜』

まだ人が星と、花と、龍と、語れる時代。
太陽が昇る島があった。
そこは、大地が生んだ“明けの島”
この星と銀河をつなぐ曙の約束を孕み、火と水が生んだ島。             
神々の神話とともに生きるいにしえの人々の祈りを届ける--。

にっぽんという島に暮らすなかで
出て来たイメージです。

この島の深いところに、実は思っている以上の役割があるのでは?
ということを象徴的に描いてみました。

言葉にならないところで、なにかひしひしと感じているところを
その奥をどうか感じてください。 <K.I>

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